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浜千鳥 やきとり 南房総 白浜

千葉県は、野島崎灯台を過ぎて白浜に向けて走る海岸道路の左側
おどや白浜店の手前

白浜にシュノーケルに行った日の夜である。
けして千葉くんだりまで密漁に行ったのではない。
お腹が減った。
そういえば、来るときに海岸道路沿いに、ラーメン、と書いた暖簾を見たような気がした。
ということで、美味しい鰺のタタキを食べた後に、〆のラーメンでも食べよう、とトボトボと歩いた。
       



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焼鳥屋であった。
が、暖簾に、ラーメン、としっかり書いてある。
所詮、観光地の焼鳥屋、ましてやラーメンまで出すという。
たかが知れている。
ラーメンからカツ丼にカレー、果てはスパゲティまである海の家よろしく、この、特に千葉のいい加減さから、何にも期待しないで、フラリと入った。
 

         


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中は雑然さと整然さを兼ね備えた魅力ある空間であった。
逆Lの字のカウンターに、常連らしき客が二組。
中年の大人しそうなオッちゃん。
相当酔っぱらって呂律も怪しい爺さん。

さらに、観光客らしき家族連れもいた。
小学4年生くらいの女の子を連れた夫婦。
子どもは、夜の焼鳥屋に来ては行けない。
しかし、こんな店に入るとはいい度胸をした観光客一家。

そこに、一見の外様の僕らが入っていった。
周りは一斉に見る。
一瞬ひるんで、テーブル席に座ったら、店主と思しきオバちゃんが、品物を運ぶのが面倒なので、カウンターに座れ、と言う。
そしたら、常連さん達が親切に詰めてくれて、まあまあ、と箸などを用意してくれた。
        
  



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カウンターにはコケギンポが鎮座していた。
が、よく見たら、モノの見事に海草が生えているバテイラ…尻高貝だった。

女の子が、普通の焼き鳥が食べたい、と言っている。
父親がオバちゃんに、ネギマはないの?と尋ねているが、オバちゃんは、そこに出ているのがネギマだ、と言っている。
父親は怪訝な顔をしている。
意味が分からない。
なぜ、ネギマではないのか。
ネギマとは、通常鶏の胸とか腿を、葱と交互に串に刺して焼いたものである。
葱間と書く。
この親子、会話の状況からどうも初めて来たような感じである。
だから、観光客かと思っていた。
が、そのうち、母親がどこかにいなくなってしまった。
どこに行ったの?
夫婦喧嘩をしたような雰囲気もない。
子どもを残してホテルに帰るかなぁ…
忘れ物かなあ。
謎。



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オバちゃんに焼き鳥を注文して酒を飲んで待つ。

焼き鳥は5本350円なのだ。
お酒も一杯350円。
    
「海幸」という酒である。
聞いたことはない。
千葉の酒である。
スッキリしていて水のよう。
美味いのだか何だか分からない。
コクも味もそんなにはないが、不味くはない。
クイクイ飲んでしまう。
つまみが来ない。

後から頼んだ親子の注文が来ている。
あんた何食べる?
と、オバちゃんに聞かれた。

あれ?さっき注文したよ。


聞いてないよ、
と、オバちゃん。

そしたら、周りの客が一斉に、
いや、この人注文してたよ、
と言ってくれる。

うんにゃ、わしゃ、聞いとらん!

オバちゃん、意地でも、聞いていないと主張。
言った、言わない、と周りの常連客と応酬を始めた。

結局、なぜか僕が間に入って、僕頼んでいなかったかも、
とか可愛く言って、注文を繰り返したら、オバちゃんはご機嫌になった。
これには、常連さんも苦笑い。

オバちゃんが、冷蔵庫から素材を出して、切り分ける。
最初の衝撃が入る。
砂肝とレバーなのだが、色といいツヤといい、素晴らしい素材なのだ。
赤光りしていると言っても過言ではなかった。
       



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お待ちかね、焼き鳥が来た。
六本ある。
黙って、一本オマケしてくれていたのだ。
オバちゃん、良心の呵責をおぼえていたようだ。
食べてみる。

すげーっ美味い。砂肝はコリコリしていて、パサパサ感もない。
ジューシィでもある。
驚いた。
僕は、砂肝は好んでは食べないのだが、これならもっと食べたいと思った。

レバーは、甘い。
臭みなど全くなく、身もしっかりしている。
ふくよかな香りさえある。
なんだ、この店は。
凄いぞ。

温泉地である。
海岸の道路沿いにある。
この店の構えである。
客質はジモピー系である。
ラーメンもある。
オバちゃんは、注文を受けていないと言い張る。

こんな店、僕の経験からして、絶対に地雷店である。
これまでの、経験と誇りが一気に崩れた。
修行のやり直しをしなくてはならない。

ここで、先ほどの疑問が解明された。
確かにネギマである。
ただし、ムチムチの胸や腿の谷間に葱がさしてあるのではなく、砂肝とレバーのネギマなのである。
だから、女の子は、普通のネギマを食べたい、と言っていたのだ。
でも、美味しいね、とムシャムシャ食べている。
将来恐るべし、小学四年生、女子。
もう少し未来で出会いたかった。

お母さんは帰ってこない。
話を聞いていると、この父親の父親、つまり、この子のお爺ちゃんが、この店のオバちゃんと懇意なのだそうだ。
だから、地元の人なのだ。
観光客ではなかった。
だいたい僕の人を見る第一印象は外れる。
お母さんは一足先に家に帰り、父娘が残った。
ただ、この息子さんは、この店には初めて来たそうだ。
父親とオバちゃんが、お爺ちゃんの昔話で盛り上がっている。

さて、サンマかカツオがある、と言う。
やきとりとラーメンの店で、魚は普通どんなに勧められても喰わない。
でも、焼き鳥の件がある。
サンマを頼む。
  


        

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頭と下腹と腸と中骨の部分は焼いてくれた。
第二の衝撃。

これが、めちゃんこ美味い。極めて新鮮。
腹身部分の脂の乗りが凄い。
腸のほろ苦さもたまらない。
炭火の強火なので、骨まで食べられる。
骨についた身の美味いこと。
美味美味美味。
続いて出たのは刺身




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ガツーン!
第三の衝撃。
この光り具合としっかりした身を見ればお分かりだと思う。
横浜辺りで食べるサンマだと、どんなに活きが良くても、多少は生臭い匂いがするモノだ。
が、漢字の洒落ではないが「血が皿」に付いているように、こんなにいい加減に切っても、全く臭いがしない。
しかも、脂がいっぱいだ。
通りで美味いわけだ、オバちゃんの血と脂だったのか、なんてことがないことを祈る。

身は締まってコリコリしている。
サンマがコリコリなのである。

こんな美味しいサンマは、多分、今まで本塩釜の高級寿司屋で一度食べたくらいかもしれない。思わず唸ってしまった。
えっ、これ400円!!!
白浜に引っ越そうと思っている。


             
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さて、飲んで喰えばトイレに行きたくなる。
トイレは外にある。
沖縄を思い出してしまう。
お勘定をして、ジモピーのお客さんにご挨拶をして引き上げる。
オバちゃんも笑顔で見送ってくれた。
何だ、いい人なんじゃん。

楽しく、美味しく、また、サプライズな白浜だった。
この店に来ることを目的に、また白浜に来ようと思う。
それだけの価値は絶対にある。

恐るべし、房州白浜。
恐るべし、房州浜千鳥。
目黒のサンマよろしく、
やはり、サンマは房州白浜に限る。

帰りがけに、
今度来るときはラーメンも喰べさせてね、と、オバちゃんに言ったら、

そんなもなぁ、ねぇ、と言われた。



〒295-0102
千葉県南房総市白浜町白浜2634
0470-38-3172
千倉駅

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テーマ : こんな店に行ってきました
ジャンル : グルメ

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良い店ですね

注文を言った、聞いてないのくだりは
笑わせて頂きました。画が頭に浮かびましたよ(笑)一見の世話を焼いてくれる常連がいる店は良い店が多いですね。
サンマが分割されて焼かれてるのにはビックリしました。

次回には!

カウンターの上の腐った大根、汚ねぇっと思ったら、尻高貝だったのですね、流石漁場豊かな房総白浜、印籠を見せつけられて気がします。(?)

先日、手打ち蕎麦を食べに近くまで行ったので、素晴らしい砂肝とサンマの刺身を目当てに店を探したのですが見つけられませんでした。
隣県在住なので直ぐ3時間程で行かれます。。。次回はナビをしっかりセットして是非に食べて来たいと思っています。
この店、ナビに出るかしら?

すばらしい店です。

ここ凄いです。
品物の良さは天下一品。
冗談抜きにここで飲むために白浜に行ってもいいくらいですよ。

本当に美味しいのは新鮮な秋刀魚の肝ってことですね。
もうセシウムとかはいくら取っても平気でしょうし。(笑)

まあ、大根に見えないことはないけど。

あれっ、白浜の灯台の蕎麦だよ、もとい側だよ。
食べログに載っているから住所登録で行ってみてね。
酒気帯び運転は駄目よ。

確かに印籠の風格はあるが、大根に見えねえなあ。
ちょいと眼の検査に行ってくるかえ?(笑)
プロフィール

chromodoris

Author:chromodoris
ダイビングと海遊び、街歩きとグルメ、自然観察と庭いじり、魚釣りと素人料理、そして映画と音楽の日々。プレ前期高齢者が日々に翻弄されながら、人生の仕舞に向けての彷徨いを綴ります。

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